整形外科や美容整形と似ている、この「形成外科」は一言で言えば「形をつくる外科」といえます。
体の表面の先天異常や交通事故・仕事・スポーツなどにより発生したケガ、やけど、癌などの腫瘍手術後の変形、また年をとるとともに生じるシワなどの後天的異常を対象とし、機能ばかりでなく形態をも修復再生することにより、患者さんの心の悩みを解放し、社会生活に適応していただく事(QOL・生活の質向上)を目的とした外科といえます。
従来の医療が患者さんの病気を治し苦痛を取り除くのに主眼をおいていたのに対し、形成外科は形態、すなわち「見た目」から生じる精神的苦痛も治療しますので、精神外科ともいわれます。
[対象疾患]
切り傷・擦り傷・やけど ・陥入爪・巻き爪・ほくろ・皮膚腫瘍(日帰り手術)など
一般には「整形外科」と混同されやすいのですが、整形外科が体の土台である躯幹や四肢の骨・筋肉を扱うのに対して、全身の皮膚・軟部組織や顔面骨を扱うのが形成外科といえます。
一方、「美容整形」は美容を目的に、もともと正常な体にメスを加えることです。
ただしこの美容整形という名称は正式なものではなく、医療法では「美容外科」と呼ぶように定められています。
そこでよく形成外科=美容外科と思われがちですが、実は美容外科は形成外科の中に含まれている分野であり、形成外科的 知識や技術を用いて行われるものです。
1、VHOとは
VIRTUOSE HUMAN ORTHONYXIE(ドイツ語)の略で、痛みのないまっすぐな爪治療を意味します。
いままで発表されてきた巻き爪の治療方法でも最新の治療方法です。
2、方法
巻いている爪の両側にフックをかけて、さらにワイヤーで巻き上げ固定することで、爪の両端を持ち上げます。
3、今までの巻き爪治療方法
手術療法:爪を部分的に抜いたりすることで、爪の変形、疼痛、入浴制限等がある。
弾性ワイヤー法:爪が伸びるまで待たなくてはならなかったり、運動制限があったり、巻き爪の原因を矯正するまでには至らないことが多い。
4、VHOワイヤーの特徴
爪の両端にフックをかける際、たまに疼痛を伴うことがありますが、かけたワイヤーが刺さる痛みはほとんどありません。入浴も、軽い運動も可能です。
爪の根元にある爪母と呼ばれる部分を矯正し、巻き爪を治すことのできる方法です。
VHOは2-3ヶ月に1度替える必要があります。
爪切りなどで外れてしまった場合には、再度装着の目安です。
爪母が矯正されるまで、VHOは最低12-14ヶ月継続して装着する必要性があります。
5、料金について
最新の治療のため、保険が適用されず、VHOの料金は自費扱いとなります。
初回は8000円(+税)/1爪として、次回から、継続希望であれば10000円(+税)/1爪が基本料金となります。
両側に施行希望の方は、18000円(+税)で初回頂き、
次回から両側で20000円(+税)(10000円/1爪)となります。
6、その他注意点
基本的に易出血性肉芽、炎症、疼痛を訴える陥入爪患者さんには、まず爪甲除去、イソジン込めガーゼ、外来処置、抗生剤内服等で、爪周囲が落ち着いてからVHOを施行するようにします。
(肉芽が無くなってからVHOをかけなければならない、というわけではなく、肉芽があっても、かけながら治すという方法もあります。)
VHO施工後、基本的に運動はかまわないのですが、あまりに激しい運動をされると、とれてしまうためその点を注意をしてください。(どうしても運動したい方には、自己責任で)
装着後、疼痛がある場合にはなるべく早くご相談ください。
痛みが我慢できない場合は、爪きり、ニッパーなどでワイヤー部分を切断し、絆創膏などで創保護をしてください。
特に運動したわけでもなく、1ヶ月以内に取れてしまった場合には、ご連絡ください。
再診料のみでメンテナンスいたします。
爪が薄いケースでの巻き爪の場合、矯正力が強すぎて爪がたわみ、外れてしまう場合があります。
ワイヤーがどうしても外れやすい方は、フェノール法、手術療法など別の治療方法をお勧めいたします。
7、巻き爪の原因
足の変形や、窮屈な靴、ハイヒール、薄い爪、過体重、遺伝性等いろいろな原因が考えられます。
根本的な原因を除去しなければ、たとえよくなったとしても、再発することがあります。
尚、爪のきりかたも正しい方法を覚えましょう。
また、ワイヤーは金属であり、アレルギーのある方は装着できません。
MRI撮影をされる際にはワイヤーを切って外してから撮影する必要があります。